「失敗の本質」を読んで、日本人の悲しいサガをこれでもかと見せつけられた。

こんにちは。

 

 

失敗の本質、という本をおすすめします。

 

どんな本か

 

 

「失敗の本質」を読んでる。太平洋戦争の内容から日本人の性質を分析する本。「根性論」「希望的観測に頼り相手の戦力を見誤る」「戦況ではなく司令部内の『空気』で作戦を決定」「対立を避けてとりあえず妥協案」「矛盾する目的を掲げたまま気づかない」そりゃ戦争負けるわな、っていう内容

なぜこの本を手に取ったか

 

池上彰さんいわく、日本的な組織のありかたは戦前から全く変わっていないことを実感するそうです。

 

 

 参照:失敗の本質―日本軍の組織論的研究 (中公文庫)https://t.co/7zKeVL19r9「失敗の本質」はこの本の中で池上彰さんが推していたので読みました。僕らが毎日やっている最強の読み方

 

 

 

腹が立ったエピソード

 

日本の周りに合わせる気質と人間関係に亀裂が入ることを過度に恐れる姿勢が、悪い方向に作用した例です。

 

 

 

具体例伝令「戦況は○○○○です!(絶望的な状況です。撤退の指示を…!)」上司「…うむ…(これは撤退もやむを得ないか…部下よ、私の顔色を見て察してくれ…)」部下「………(これはどう考えても撤退しか…いや、上司の決定なしでは動けない)

 

 

こんな風に、撤退の指示が遅れて、その間に前線で兵士が死にまくって、一ヶ月して天皇から勅令が出てやっと撤退、みたいな。お互いが「空気を読む」。そのせいで、たくさんの兵士が無駄死にしている。目の前の人間関係を優先して、合理性、客観性を軽視。嗚呼日本人としか言いようがない

 

感想

 

 

日本人の空気を読む気質は、戦前から続いてきたどうしようもない国民性なんだということを痛感します。日本とアメリカを対比し、明瞭な説明が書かれていました。

 

 

 

(失敗の本質 日本軍の組織論的研究 中公文庫 338ページ から)

 

戦略についての事項は、目的が明瞭か、長期的な視点を持てているか、幅広い選択肢から選べているかなどの個人に応用できる視点が提供されています。

 

組織についての事項は、上のツイートの通りです。

 

 

 

 

 

最後に書かれていたのは、日本軍がアメリカ軍に負けたのは「自己革新能力がなかった」からだ、ということでした。新しい状況に直面したときに、原因を突き止めて、次に活かすという姿勢が日本には欠けていたのです。

 

今も、日本は同じ試練に直面しています。今度は国家同士の戦争ではなく、企業同士の国際的な競争という形をとっています。

 

日本は戦争の反省を今度こそ、生かせるのでしょうか…。

 

 

面白い本なのでぜひ読んでみてください。

 

ありがとうございました。