小説「夢をかなえるゾウ」はあらゆる自己啓発本の行きつく先である

小説「夢をかなえるゾウ」をご紹介します。

 

 

自己啓発書にはまってたくさんの薄っぺらい本を読み漁る時期って誰しもが一度は体験することだと思います。僕もありました。

 

 

「夢をかなえるゾウ」はそんなもんもんとするあなたに終止符を打つ本です。あらゆる自己啓発本の行きつく先といってもいい、全部集めたらこの本になるような、終着点です。

 

あらすじ

 

 

主人公は社会人2,3年目のごくふつうの会社員。

 

お金はあんまりなく、強烈な夢や希望があるわけではない。毎日仕事に追われて、やっときた休日でも、金曜日の飲み会やらなんやらの疲れで、寝過ごして土曜日が終わる。

 

 

そして日曜日もなんとなくテレビを眺めてスマホをいじってドラマを見てたら終わり。そしてまた月曜日。

 

 

そんでもって時々こんな自分じゃダメだ、と自己啓発書なんかを買います。

 

 

それでもやっぱり本は買ったまま、部屋の隅でほこりをかぶり。

 

 

たまーにやる気になって読みきることもあるけれど、効果はそれで一瞬。数日たつと元の大したことのない自分に戻ってしまのです。

 

そんな平凡な男のもとに、ある日、関西弁をしゃべるインドの象の神様、ガネーシャが降り立ちます。

 

ガネーシャのイラスト

 

男は藁にもすがる思いでガネーシャに向かって頼み込みます。

 

 

男「神様、僕は成功したいんです。」

 

ガネーシャ「あんた、ほんまに成功する気あんの?」

 

男「このままじゃダメだとは思っているんです。でも、変われないんです。」

 

 

 

そして男は腹の底から絞り出すような声で言います

 

 

 

「こんな自分はもう嫌なんです。僕は変わりたい。僕は、成功したい。」

 

 

ガネーシャ

 

「ほんなら、成功したいんなら、今から俺がいうこと全部聞いてみ。そしたら成功するから。」

 

 

これが物語の始まりです。

 

 

 

 

 

「成功したい」主人公と教えを授ける神様の対話形式でストーリーが展開します。作者が読者に対して一方的に語りかけるよくある自己啓発書とは対照的。

 

 

ガネーシャは関西弁でユーモアたっぷりに、イチローエジソン本田宗一郎などの「ド定番の成功者」を引き合いに出しながら、ダメダメな主人公に教えを授けていきます。

 

 

紹介されるエピソードがどれもインパクトがあって、そこから自分はどうするべきか、というところへガネーシャがまとめる過程が、とても説得力があります。

 

 

エンタメ小説として笑いながら読めるけれど自分の芯にぐっと迫ってくる。めちゃくちゃ面白い「How to 成功」の小説です。

 

 

前進するすべを授けてくれます。これを読んでも「人生を変える」ことができなかったら、しかたありません。

 

 

夢をかなえるゾウ1

夢をかなえるゾウ1