「ルビンの壺が割れた」という小説をご紹介します。
「衝撃のラスト」というフレーズは本の定番の宣伝文句ですが、この本以上の衝撃のラストはありませんでした。
二人が顔を見合わせているように見えるけれど、一つの壺にも見える。これは「ルビンの壺」と呼ばれる錯視の画像です。
「ルビンの壺が割れた」はまさにこの「Aだと思っていたらBだった」という感覚がそのまま小説になったような本です。
結末については賛否両論あります。「ルール違反だ」「それをやっちゃあおしまいよ」的な声が多くあるのはたしかに事実ですが、僕は大好きです。
オチ、本当にまったく予想できませんでした。これは予想してなかった。
怖すぎて寒気がして、なんだか笑いが止まらなくなります。
ストーリーが怖いのはもちろん、作者はどういうメンタルをしてたらこんな話が書けるのか。。
ストーリーは二人の男女の文通という形がとられています。
ひたすら交互に文通が進むだけ。
そこで二人の過去が少しづつ明らかになっていきます。不気味な気配がするも何も決定的な手掛かりは見つからないまま進んでいきます。
そして最後の10ページで「ルビンの壺」が割れます。Aだと思っていたらBだったというフレームをぶち壊してきます。
ぜひ読んでみてください。